結婚を意識しはじめると、身のまわりの出来事が「結婚が近づいているサイン」に見えることがあります。友人の結婚が続く、結婚式の夢を見る、同じ数字をよく見る。
ここでは、「婚期が近い前兆」という考えの出どころを確かめ、結婚の年齢や交際期間を国の統計で見ていきます。「婚活」という言葉の広まり、結婚をちらつかせる詐欺の手口、結婚相談所と契約するときの決まりもまとめます。
「婚期」は運命の時期ではない

辞典によると、「婚期」は「結婚をするのに適した年ごろ」のことで、谷崎潤一郎の『細雪』にも「婚期を逸して」という例があります。運命で決まった時期を指す言葉ではありません。
もとの記事は「婚期が近い前兆10選」と題しながら、本文の前兆は5つしかありませんでした。国立国会図書館で「婚期」と「前兆」を組み合わせて探しても本は見つからず、書名に「婚期」が入る108件にも、前兆やサインを題にしたものはありませんでした。星占いで婚期を扱う本としては、金星と木星の動きで読む2010年の本などがあります。
結婚の年齢を数字で見る
厚生労働省の人口動態統計(概数)によると、2025年の平均初婚年齢は夫31.0歳、妻29.7歳で、どちらも前の年より少し下がりました。30年前の1995年は夫28.5歳、妻26.3歳、2005年は夫29.8歳、妻28.0歳、2015年は夫31.1歳、妻29.4歳でした。初婚の妻の年齢でいちばん多いのは、どの年も27歳です。
- 都道府県で平均初婚年齢が最も低いのは夫妻とも島根県(夫29.7歳、妻28.7歳)、最も高いのは夫妻とも東京都(夫32.0歳、妻30.6歳)
- 2025年の婚姻件数は48万9119組で、2年続けて増えた。最も多かったのは1972年の109万9984組
- 再婚の割合は、夫17.5%、妻15.4%
もとの記事は、まわりで結婚が続くのを「その波動に自分も近いところにいる」しるしとしていました。同じ年ごろの友人は、同じような年齢で結婚していきます。友人の結婚が重なるのは、年齢から見て自然なことです。
交際期間と、結婚したい気持ち
国立社会保障・人口問題研究所の2021年の調査で、最近結婚した初婚どうしの夫婦が知り合ったのは、平均で夫26.4歳、妻24.9歳のときでした。結婚までの交際期間は平均4.3年、恋愛結婚に限ると4.9年で、インターネットで知り合った夫婦は2.8年と短めでした。
同じ調査で、18〜34歳の独身の人のうち「いずれ結婚するつもり」と答えた人は男性81.4%、女性84.3%で、前回より減りました。「一生結婚するつもりはない」は男性17.3%、女性14.6%でした。1年以内に結婚したいという気持ちは、男性の正規の職員などでは6割前後あったのに対し、パート・アルバイトの男性では37.6%で、働き方によって差がありました。前兆を待つより、相手と過ごしてきた年月や、二人の気持ちを確かめ合うことのほうが、結婚の時期を考える手がかりになります。
「婚活」という言葉
辞典によると、「婚活」は「結婚活動」の略で、就職に就活が必要なように、結婚にも積極的な働きかけが必要になってきたことから生まれた言葉です。社会学者の山田昌弘さんとジャーナリストの白河桃子さんの共著『「婚活」時代』(2008年3月)から広まり、2010年には山田さんの編著『「婚活」現象の社会学』も出ています。
前兆とされているもの
もとの記事は、222は調和とパートナーシップ、444は基盤と安定のエンジェルナンバーだ、と書いていましたが、エンジェルナンバーを広めたドリーン・バーチューの1999年の本では、222は新しく植えた考えが育ち始めている、444は天使が囲んで愛を伝えている、という意味でした。結婚式や白いドレスの夢についても、夢には起きているあいだの関心ごとが出やすいことが分かっています。結婚を意識している人が結婚の夢を見るのは、ふしぎなことではありません。運命の相手を信じる考え方が強い人ほど、相手が理想どおりかどうかで関係の満足度が左右されやすい、という研究もあります。
結婚をちらつかせる詐欺に気をつける
もとの記事は、直感が冴えているときは「あの人に連絡してみようかな」という行動がご縁につながる、と勧めていましたが、結婚をちらつかせてお金をだまし取る詐欺には触れていませんでした。警察庁によると、交流サイトやマッチングアプリで知り合った相手によるロマンス詐欺は、2025年に5,645件(前の年より47.6%増)で、被害額は546.4億円、1件あたり約970万円でした。被害にあった人の75.6%が40〜60代ですが、暗号資産を送らせる手口では20〜30代の被害も多くなっています。
- 実際に会わないままやりとりを続け、恋愛感情を抱かせてから、投資やお金の話を持ち出す
- 国民生活センターが紹介した例では、イギリスのワイン輸入業者を名乗る男性に「妻」と呼ばれた40代の女性が、2人の将来のためにと暗号資産で約170万円を送っていた
- 「2人の将来のために投資を」「あなたと結婚するためにお金が必要」といった言葉がだましの手口として挙げられている
- 最初の接触はダイレクトメッセージが92.8%、きっかけの手段はマッチングアプリが32.7%で最も多い
- 知り合って早いうちに、別のメッセージのサービスへ移るよう誘われたら詐欺を疑う
実際に会ったことのない相手からお金の話をされたら、送金や投資はしないでください。不安なときは消費者ホットライン188や、警察相談専用電話 #9110 に相談できます。
結婚相談所と契約するときは
結婚相手紹介サービスは、期間が2か月を超え、料金の合計が5万円を超えると、特定商取引法の「特定継続的役務提供」にあたります。決められた書面を受け取った日から8日以内ならクーリング・オフができ、途中でやめるときの違約金にも上限があります(サービスが始まる前は3万円、始まった後は2万円か残りの契約額の20%の低いほう)。国民生活センターは、結婚相手紹介サービスは結婚を保証するものではないことを知っておくよう呼びかけています。
結婚を考えはじめたら
前兆を探したくなるのは、結婚を前向きに考えはじめたしるしでもあります。数字を見ると、結婚の年齢や交際期間は人によってさまざまです。相手がいるなら二人で将来の話をし、相手を探しているなら、信頼できるきっかけを選んで、焦らずに進めてください。恋愛や結婚を心理学から考えた本には、越智啓太さんの『恋愛の科学 出会いと別れをめぐる心理学』(実務教育出版、2015年)などがあります。
よくある質問
Q. 婚期が近い前兆はありますか?
A. 前兆を確かめた研究も、前兆を並べた本も見つかりませんでした。「婚期」は辞典では「結婚をするのに適した年ごろ」のことです。
Q. 平均で何歳くらいで結婚していますか?
A. 2025年の平均初婚年齢は夫31.0歳、妻29.7歳(概数)です。初婚の妻の年齢でいちばん多いのは27歳です。
Q. 付き合ってから結婚するまで、平均どのくらいですか?
A. 2021年の調査では、最近結婚した初婚どうしの夫婦の交際期間は平均4.3年でした。
Q. まわりで結婚が続くのはサインですか?
A. 同じ年ごろの友人は同じような年齢で結婚していくので、結婚が重なるのは自然なことです。
Q. 結婚の話を持ち出してお金を求められました。
A. 会ったことのない相手から結婚やお金の話をされたら、ロマンス詐欺を疑ってください。188や警察相談専用電話 #9110 に相談できます。
Q. 結婚相談所はクーリング・オフできますか?
A. 期間が2か月を超え、料金が5万円を超える契約なら、書面を受け取ってから8日以内はクーリング・オフができます。


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