神社での願い事の伝え方|神社本庁の唱えことば、住所と名前は名乗るのか、ご祈祷の申し込み方

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神社・神様

神社の拝殿の前で手を合わせたとき、何をどう伝えればいいのか迷ったことはありませんか。声に出すのか、名前を名乗るのか、お願いはいくつまでならいいのか。気になる点はいくつもあります。

ここでは、神社本庁や東京都神社庁、伊勢神宮・明治神宮・出雲大社などの公式の説明をもとに、願い事の伝え方を確かめます。きちんとお願いしたいときのご祈祷の申し込み方もまとめます。

お願いの言葉に決まりはあるか

神社での願い事の伝え方|神社本庁の唱えことば、住所と名前は名乗るのか、ご祈祷の申し込み方のイメージ

神社本庁は、神道には仏教の「南無阿弥陀仏」のような特別な唱えことばはない、と説明しています。そのうえで、参拝や神棚を拝むときに、次のように唱える場合もあると紹介しています。

祓え給い(はらえたまい)、清め給え(きよめたまえ)、神ながら守り給い(かむながらまもりたまい)、幸え給え(さきわえたまえ)
(お祓いください、お清めください、神さまのお力によりお守りください、幸せにしてください)

こう唱えるのは、自分の穢れを祓い清めることが、神さまに近づくための大切な行いだからだとされます。「とおかみえみため」という唱えことばもあり、もとは占いに関わって使われ、のちに神さまを拝むときにも使われるようになりました。どちらも「唱える場合もある」という紹介で、必ず唱えなければいけないものではありません。

声に出すか、心の中で祈るか

神社本庁は、日本には昔から、言葉には霊力が宿り、口に出すことでその力が発揮されるという言霊の信仰があり、神社にお参りする際に具体的な願い事を声に出して唱えるのも、こうした信仰に基づくものだ、と説明しています。

一方、東京都神社庁の手順は「両手をきちんと合わせながら心を込めて祈ります」、明治神宮は「ご祈念ください」で、声に出すかどうかは決めていません。周りに参拝者がいるときは、小さな声か心の中で祈ればよいでしょう。どちらにしても、何をお願いしたいのかを具体的にしておくと、言葉にしやすくなります。

住所と名前は名乗るべきか

「お願いの前に、心の中で住所と名前を伝える」という説明をよく見かけます。けれども、神社本庁、東京都神社庁、伊勢神宮、明治神宮、出雲大社の参拝作法の説明に、名乗るよう書いたものは見つかりませんでした。雑誌や個人の解説で言われていることで、名乗る順番も解説によって違います。

公式に住所と名前を書くのは、ご祈祷を申し込むときの用紙です。神社本庁は、社務所か授与所で初穂料を納め、所定の用紙に住所・氏名・願い事を書いて申し込む、と説明しています。拝殿でのお参りで名乗りたい人は名乗ってかまいませんが、決まりではありません。

感謝を伝える

伊勢神宮は、神前では「感謝の心」「おかげさまの心」を捧げてお参りしてほしい、と書いています。神社本庁は、柏手も、ご加護をいただいていることに心から感謝して打つものだと説明しています。東京都神社庁も、社殿の前では日頃の感謝や願いをお伝えする、としています。

「お願いの前に必ず感謝を」という順番を定めた公式の説明は見つかりませんでした。ただ、感謝の気持ちでお参りすることは、どの神社の説明にも共通しています。

願い事はいくつまでか

「願い事は一つだけ」という話がありますが、出どころは見つかりませんでした。明治神宮は、郵送でお願いする祈願の案内で、お願い事がある場合や複数ある場合は「心願成就」で受けてほしい、と書いています。いくつもお願いすること自体が失礼だ、という公式の説明はありません。

家族や人のためのお願い

神社本庁によると、もともと神社では国の安全や天候の安定、五穀豊穣など、みんなのための祈願が行われていました。個人のための祈願は、平安時代の中ごろの陰陽師のお祓いに始まるとされます。伊勢神宮には、かつて一般の人の奉納を禁じた時代もありましたが、今は個人のご祈祷も受け付けています。

本人の代わりに参る「代参」という言葉は、15世紀の記録にも出てきます。江戸時代には、村の講で代表を選んで遠くの神社に参らせ、お札を持ち帰って配る「代参講」も行われました。お宮参りや七五三のように、親が子のために参るのも昔からの習わしです。家族や人のためにお願いしてかまいません。

拝殿でのお参りの流れ

  • 鳥居の前で一礼してからくぐる(神社本庁は、目上の方の家を訪ねる気持ちで1礼するのが丁寧としている)
  • 手水で手と口を清める
  • お賽銭を入れ、鈴があれば鳴らす(東京都神社庁は、鈴は神さまをお招きし、これから祈願を申し上げる合図と説明)
  • 二拝二拍手一拝で拝礼し、手を合わせてお祈りする
  • 境内を出るときも、社殿に向き直って一礼するとよい

参道の真ん中は神さまの通り道として避ける人もいますが、神社本庁は、参道の歩き方に厳格な決まりはないとしています。お賽銭は、もともと願いが叶ったお礼に神仏に奉ったお金で、決まった額はありません。

もとの記事は「伊勢神宮や出雲大社などは独自の作法」と書いていましたが、伊勢神宮が一般の参拝者に示している作法は二拝二拍手一拝で、全国の基本と同じです。二礼四拍手一礼をとるのは、出雲大社や宇佐神宮、彌彦神社などです。

しっかりお願いしたいときはご祈祷

拝殿の前でのお参りとは別に、社殿に上がって神職にお祓いと祝詞をあげてもらうのがご祈祷(ご祈願)です。社務所か授与所で申し込み、初穂料を納めます。初穂料は、その年に初めて収穫した稲穂を神前に供えたことに由来します。お祓いの間は、参列者は頭を下げたまま受けます。

  • 明治神宮
    神楽殿の受付で午前9時〜午後4時20分。個人は予約不要。5千円から、1万円からお札に名前が入る。参拝できない人のための郵送の祈願もある
  • 伊勢神宮
    内宮・外宮の神楽殿で午前8時〜午後3時30分。予約はできず当日の受付。御饌(みけ)は初穂料5,000円以上
  • 出雲大社
    午前9時〜午後4時、随時受付で予約なし。5,000円から。郵送でも申し込める

受付の時間や初穂料は変わることがあるので、出かける前に各神社の案内で確かめてください。

願い事を書いて納める

神社本庁によると、願い事を絵馬に書いて奉納する習わしは、もとは神さまに生きた馬を献上していたのが、馬の像、絵の馬へと簡略になったものです。明治神宮では、神さまへの手紙として感謝や願いを書く「祈願文」もあり、毎朝のお祭りで神前に供えられます。

神さまごとのご神徳

願い事に合わせて神社を選ぶ人もいます。出雲大社は、大国主大神の縁結びは男女のご縁だけでなく、人を取り巻くあらゆるつながりのご縁だと説明しています。太宰府天満宮は、天神さまを学問の神様、文化芸術の神様、厄除けの神様として紹介しています。

願いが叶ったら、お礼参りをするとよいとされています。神社本庁の説明には、いつまでに行くという期限は書かれていません。

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よくある質問

Q. 神社ではどんな言葉でお願いすればいいですか?

A. 決まった言葉はありません。神社本庁は、「祓え給い、清め給え、神ながら守り給い、幸え給え」と唱える場合もあると紹介しています。

Q. 願い事は声に出したほうがいいですか?

A. 神社本庁は、具体的な願い事を声に出して唱えるのは言霊の信仰に基づくと説明しています。東京都神社庁などは声の有無を決めていないので、周りに合わせてください。

Q. 住所と名前を名乗らないといけませんか?

A. 拝殿のお参りで名乗るよう定めた公式の説明は見つかりませんでした。住所と名前を書くのは、ご祈祷の申込用紙です。

Q. 願い事はいくつしてもいいですか?

A. 一つに限るという出典は見つかりませんでした。明治神宮は、複数のお願いを心願成就として受け付けています。

Q. 他人のためにお願いしてもいいですか?

A. かまいません。もともと神社ではみんなのための祈願が行われ、本人の代わりに参る代参という習わしもあります。

Q. ご祈祷は予約が必要ですか?

A. 明治神宮・伊勢神宮・出雲大社は、個人のご祈祷は予約なしで受け付けています。神社によって違うので、事前に確かめてください。

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