紫のオーラの意味|100年前の本では「献身」と「高い理想」の色、頭頂のチャクラに紫を当てた本、冠位と禁色の深紫、紫根染めの手間、色と感情の研究

※本記事にはアフィリエイト広告が含まれています。

オーラ・チャクラ・波動

「あなたのオーラは紫色」と言われたら、どんな意味なのか気になります。スピリチュアルの解説では、紫のオーラは直感や霊感、神秘性、創造力、カリスマ性の色とされ、眉間や頭のてっぺんのチャクラと結びつけて語られることがよくあります。

ここでは、オーラの色に意味を当てはめた100年ほど前の神智学の本を読み、紫が何を表すとされていたのかを確かめます。続いて、紫が頭頂のチャクラの色とされた本、日本で紫が最も尊い色になった経緯と紫根染めの手間、西洋の紫、色と感情の国際的な研究で紫がどう扱われているかを紹介します。

もとの本の紫は、「献身」と「高い理想」の色

紫のオーラの意味|100年前の本では「献身」と「高い理想」の色、頭頂のチャクラに紫を当てた本、冠位と禁色の深紫、紫根染めの手間、色と感情の研究のイメージ

人のまわりの色に意味を当てる考えは、19世紀末から20世紀はじめの神智学の本から広まりました(考え方の出どころは白いオーラの記事で紹介しています)。神智学者のベサントとリードビーターが1901年に出した本(原題を訳すと『思いの形』)は、色の意味の章で、愛情と献身がまじり合うと紫の色合いになり、その繊細な色合いは、高く美しい理想を受けとめて応える力を示す、と書いています。同じ本の別の図の説明では、淡く純粋な紫が「最も高い理想への献身」を表します。

リードビーターが1902年に出した本(原題を訳すと『目に見える人と見えない人』)には、紫という独立した項目はありません。紫は、ほかの色が高まった先として出てきます。自分を捧げる愛はばら色で、それがとりわけ明るく、ライラック(薄い紫)を帯びると、人類へのより霊的な愛になる。宗教的な感情を表す青は、藍色から深いすみれ色まで幅があり、気高い理想への献身を表す明るい青が、輝くライラック色の青にまで高まると、より高い霊性を表す、というのです。

同じ本の図の説明では、淡いすみれ色は、卵の形に描かれたオーラのいちばん上に少しだけ現れ、本当に高く無私の理想に応える力を示す、とされます。発達した人の図では、金色の星を伴う純粋なすみれ色が現れ、新しく大きな資質を得たしるしだ、とも書かれています。

もとの記事は、紫のオーラを直感・霊感・神秘性、創造力・芸術的センス、カリスマ性・リーダーシップと結びつけ、少数の深い関係を好む、恋愛では精神的なつながりを重んじる、といった性格や恋愛の傾向まで並べていました。けれども、この2冊で目に見える紫そのものが表すのは、献身と高い理想、霊的な愛で、直感や創造力、カリスマ、リーダーシップ、恋愛の傾向は出てきません。

ただし1902年の本は、霊的な能力が発達すると、それは目に見える色の範囲の外の色で表れ、紫より外の色合いはより高く清い発達を示すので絵にはできない、とも書いています。霊的な力と紫を結びつける考えの芽は、ここにあると言えるでしょう。また同じ本は、人を「未開の人」「ふつうの人」「発達した人」と段階に分けてオーラを描いていて、紫は進んだ人に現れる色として扱われています。書かれた時代の考え方が色濃い本だということも、知っておいてよいでしょう。

もとの記事の、明るいラベンダー系は純粋な直感、深いバイオレット系は強い霊感や変革、くすんだ紫は疲れや過負荷のサイン、という濃淡の読み分けも、出どころが見つかりませんでした。もとの本で繊細な紫の色合いが表すのは、高い理想に応える力です。

紫を頭頂のチャクラに当てた本

もとの記事は、紫のオーラを第6チャクラ(眉間)と第7チャクラ(頭頂)に結びつけていました。チャクラを説明した16世紀のインドの文献では、頭頂の蓮は「満月より白い」千の花弁の蓮、眉間の蓮は月のように白い2枚の花弁の蓮で、紫ではありません(クラウンチャクラの記事、サードアイの記事)。

頭頂に紫を当てる説明は、リードビーターが1927年に出したチャクラの本に書かれています。頭頂のチャクラはあらゆる色を含むが全体としては主に紫で、外側の輪には960の放射がある、というものです。眉間のチャクラは、半分が主にばら色、もう半分が主に紫がかった青で、インドの本が花弁を2枚とするのはこのためかもしれない、と説明しています。眉間の色の説明は、1910年の序文がある彼の別の本にすでに出ています。

同じ1927年の本は、背骨の根もとへ流れる橙赤の光線に濃い紫が含まれていて、低い本性に従わない人では、それが脳へ向かって淡く美しい紫に変わり、人の霊的な面を目覚めさせる、とも書きました。高い霊的な思いや情は紫の光線に大きく依存するようだ、とも述べています。

その後、チャクラに虹の七色を下から順に当てる方式が1930年代から広まり、色と心の性質を並べた一覧が一緒に印刷されたのは1977年でした(黄色いオーラの記事)。その一覧では、6番目は直観的な洞察、7番目は悟りの中枢です。今の「紫は直感の色」という説明は、こうした20世紀の割り当てが重なってできたものかもしれません(確かめきれていない推測です)。

日本で紫が最も尊い色になるまで

古くから紫は高貴な色、というのは、日本については確かめられる話です。ただ、その中身は時代とともに変わってきました。603年の冠位十二階は、徳・仁・礼・信・義・智をそれぞれ大小に分けた12の位を冠で区別した制度で、多くの辞典は、色は紫・青・赤・黄・白・黒の濃淡で表したとしています。一方で、各位の具体的な色は分からないとする百科事典もあります。

紫の冠が位の制度としてはっきり定まるのは、647年の冠位十三階の「紫冠」です。それより前の643年には、蘇我蝦夷が子の入鹿に紫冠を授けたという記事もあります。8世紀の養老令の衣服の決まりでは、親王と一位が深紫、それに次ぐ位が浅紫で、服の色は紫・赤・緑・縹(はなだ。薄い藍色)の順に尊いとされました。百科事典は、紫を最も尊い色とする考えは、唐の文化を重んじた律令国家がつくったものだ、と説明しています。

平安時代の中ごろからは、位の色としての紫は黒に替わりましたが、濃い紫は「禁色(きんじき)」として、許しのない人は着られない色になりました。禁色の7色の中身は辞典によって少し違いますが、どの辞典にも深紫が入っています。平安時代の後期には「濃き色」「淡き色」と言うだけで濃い紫・淡い紫を指すほどで、『枕草子』は紫のものはすべてめでたいと書き、『源氏物語』の大切な女性たちは紫にゆかりのある名をもっています。今でも相撲では、横綱と大関以外は化粧まわしの房に紫を使えない決まりがあり、これも禁色と呼ばれます。

江戸時代の初めには、僧の紫の衣をめぐる事件も起きました。紫衣は徳の高い僧が朝廷から賜る紫の法衣で、1627年、幕府は後水尾天皇が大徳寺や妙心寺の僧に与えた紫衣の許しを無効にし、抗議した沢庵らを流罪にしました。朝廷に対する幕府の優位を示した事件で、天皇の退位の一因ともされます。

紫根染めは、手間のかかる色

紫が尊ばれたのは、色の美しさだけでなく、染めるのが難しかったからでもあります。紫はムラサキという草の根(紫根)で染めました。平安時代の決まりをまとめた『延喜式』には、深紫の綾1疋(ひき)を染めるのに、紫草30斤、酢2升、灰2石、薪360斤を使う、とあります。布や糸をまず灰汁(あく)に浸して下ごしらえし、紫根の汁で染めることを、濃くするには数十回くり返しました。

百科事典によると、生糸の絹を椿の灰汁に浸して練ると、灰汁に含まれるアルミニウムが絹について、紫根の色素シコニンが染まるようになります。絹で深紫を得るには、灰汁で練るのに1か月、染めるのにさらに1か月かかりました。しかも紫草で染めた色は、日光で色あせやすいものでした。紫根は今も生薬として、やけどや湿疹の塗り薬に使われています。

紫草は高価で、栽培や売り買いにも決まりがありました。百科事典は、だれもが紫を身に着けられるようになったのは明治以後だとしています。その一方で、江戸時代には、武蔵野のムラサキで江戸で染めた青みの強い「江戸紫」と、赤みのある京の「京紫」が、趣味人のあいだでもてはやされました。江戸時代の終わりごろの『守貞漫稿』は、今の世は京紫より江戸紫をほめる、江戸紫は青が勝ち、京紫は赤が勝つ、と書いています。歌舞伎の『助六』の鉢巻の色は、江戸紫の代表とされます。紫草の代わりに蘇芳(すおう)を主に使い、赤みの紫に染める方法もありました。

西洋の紫は、皇帝の色であり、喪の色でもある

西洋でも紫は高貴な色でしたが、もとは貝からとる染料でした。地中海の巻貝の分泌液が日光で紫に変わるのを使った「貝紫」は、紀元前10世紀にはフェニキアで使われていました。とれる量はわずかで、辞典によって数字は違いますが、染料1グラムに貝2,000個、あるいは貝1万個から色素1.5グラムとされます。古代ローマでは、皇室の専用品だったとも、皇帝と元老院議員の衣だけに使われたともされます。日本では植物のムラサキで染めたので、貝紫の技術はとくには発達しませんでした。

百科事典によると、西洋では青と赤を等分にした紫をラテン語で「ウィオラ(すみれ)」と呼び、赤みの強い紫「プルプラ」と区別しました。英語の「パープル」は、このプルプラから来ています。すみれ色の紫は、キリスト教では神の知恵(青)と慈愛(赤)を一つにした色と解され、受難のキリストの衣の色、さらに喪の色ともなりました。今の西洋では紫を喪の色とする傾向が強い、と百科事典は書いています。紫の高貴さや神聖さは、受難や喪とも隣り合っているのです。

色と感情の研究では、紫は「ばらつく色」

色と気持ちの結びつきは国を超えてよく似ていることが、30か国・4,598人を調べた2020年の研究などで分かっています(黄色いオーラの記事)。ところが、その中で紫だけは例外で、国や言葉によって結びつく気持ちがばらつきます。

スイスやエストニアの研究者たちは2023年、紫を表す基本の色の言葉が、言語によって英語の「パープル」の仲間、「ライラック」の仲間、「バイオレット」の仲間に分かれていることに目をつけ、30の集団・28か国・16言語の4,008人を分析しました。前向きさでは「パープル」の仲間がいちばん前向きで、「ライラック」が「バイオレット」より前向き、力強さでは「パープル」が「バイオレット」より強い側でしたが、気持ちの高ぶりでは3つの言葉に差はありませんでした。集団ごとのばらつきも大きく、言葉の違いでは紫の意味のばらつきの一部しか説明できない、と著者たちは書いています。

1895年から2022年までの132本の論文をまとめた2025年のレビューでは、紫が前向きな色か後ろ向きな色かは「結論が出ない」とされ、力強さとは結びつきやすい色でした。紫を個別の感情の言葉で調べた20本のうち、悲しみや落ち込みとの結びつきを報告したものが6本、誇りが5本、落ち着き・恐れ・愛・力強さがそれぞれ3本でした。研究の大半は「何を連想するか」を調べたもので、紫を見ると実際にそういう気持ちになるかどうかは分かっていません。

日本の百科事典も、紫は強い印象を与えない中性の色で、イメージはあまりはっきりしないとしたうえで、紫に対応する感情として厳粛・優艶・神秘・不安・優しさを、象徴するものとして嫉妬と不安を挙げています。もとの記事は紫を「最も神秘的な色」と書いていましたが、神秘は紫の連想の一つで、同じ列には不安も並んでいます。

アメジストの名は「酔っていない」

もとの記事は、アメジスト(紫水晶)を、直感力や精神的な浄化と関わりの深い石として勧めていました。宝石の研究機関によると、アメジストの名は古代ギリシア語の「酔っていない」から来ていて、身につけると酔いを防ぐ、戦いや商売で頭がはっきりすると信じられた石です。ワインのような色から、酒の神ディオニュソスと結びつけられました。19世紀にブラジルで大きな鉱床が見つかるまでは、ルビーやエメラルドと同じくらい高価で、司教の指輪やイギリスの戴冠式の宝飾にも使われています。日本では鳥取県や宮城県などで産出します。

直感と結びつける出どころは見つかりませんでした。石の効き目については、ローズクォーツと見た目をそろえた偽物を2週間持ってもらって比べた試験で、本物と偽物に差がなかったことが分かっています。市場に出回る黄色い水晶(シトリン)の多くは、アメジストを熱して色を変えたものでもあります。

「紫のオーラ」と言われたとき

もとの記事は、オーラの色はリーディングやオーラ写真で確かめられる、と書いていました。けれども、オーラが見えるとする人を試験した研究では結果は偶然と変わらず、オーラカメラは手で測った値を色に置き換えて写真に重ねる仕組みです(オーラが見える人の記事)。高額な鑑定や浄化を勧められて迷ったときは、その場で決めずに消費者ホットライン188に相談してください。

感受性が強い、人混みで疲れやすい、内省的、という紫のオーラの人の特徴も、誰にでも当てはまりやすい書き方で、自分のことだと感じても紫のしるしとは限りません。疲れや落ち込みが続くときは、オーラの問題として抱え込まず、医師や「こころの耳」などの窓口を頼ってください(オーラを整える方法の記事)。

体に紫が出たときは、話が別です。打った覚えのないあざや、皮膚の赤紫の小さな点(紫斑)は、皮膚や粘膜の中の出血でできます。原因はいろいろで、紫斑だけでは何の病気かは分からず、血を止める仕組みの病気が隠れていることもあります。

あざや紫斑に、汗・力が入らない・気が遠くなる・めまい・吐き気・ひどいのどの渇き、熱や寒け・下痢・だるさ、頭痛や混乱などが伴うとき、出血が止まらないときは、すぐに受診してください。妊娠中や出産後まもない人も同じです。ほかに症状がなくても、あざができやすいと気づいたら、かかりつけの医師に電話で相談してください。歯ぐきや鼻からの出血、尿や便に血が混じるといったことがないかも見ておいてください。

紫という色とのつきあい方

100年前の神智学の本の紫は、献身と高い理想の色でした。日本では、律令の深紫から禁色、紫衣、江戸紫まで、紫は位や身分と結びついた、手間のかかる色でした。色と感情の研究では、紫は国や言葉によって受け取られ方がばらつく色です。「紫のオーラ」と言われたら、どの時代の、どの意味の紫なのかを思い出してみると、言葉に振り回されずにすみます。

日本の紫をもっと知りたいときは、染織家の吉岡幸雄さんの『日本の色辞典』(紫紅社、2000年)があります。日本の伝統色466色の名を解説し、そのうち209色を、吉岡さんと染職人の福田伝士さんが天然の染料や顔料で再現した辞典で、紫の部には深紫、江戸紫、京紫、似紫など46色が並んでいます。

よくある質問

Q. 紫のオーラはどんな意味ですか?

A. 1901年と1902年の神智学の本では、紫は愛情と献身のまじり、高い理想に応える力、より高い霊性の色とされています。直感やカリスマ、リーダーシップの話は出てきません。

Q. 紫のオーラは頭のチャクラと関係がありますか?

A. 16世紀のインドの文献では、頭頂と眉間の蓮はどちらも白です。頭頂を主に紫とする説明は、1927年の神智学の本に書かれています。

Q. 紫はなぜ高貴な色なのですか?

A. 日本では律令で深紫が最も高い位の服の色とされ、紫草で染めるのに大変な手間がかかりました。西洋では、貝からとる高価な染料の色でした。

Q. 紫を見ると心が落ち着きますか?

A. 紫と結びつく気持ちは研究でもばらつき、悲しみ・誇り・落ち着きなどが報告されています。見ると実際にそうなるかは分かっていません。

Q. アメジストにはどんな意味がありますか?

A. 名は古代ギリシア語の「酔っていない」から来ていて、酔いを防ぐと信じられた石です。直感と結びつける出どころは見つかりませんでした。

コメント

タイトルとURLをコピーしました