マラカイトの意味と扱い方|銅の鉱物という素顔、口に入れない・削らない注意、顔料の歴史

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パワーストーン

マラカイトは、濃い緑に縞模様の入った石です。和名は孔雀石(くじゃくせき)。ブレスレットとして売られ、「魔除けの石」「変容の石」として紹介されることが多い石です。

この石を調べている人の多くは、効果の口コミや体験談を探しています。当サイトでは、使った人の声や体験談を書きません。確かめようのない話が増えるだけだからです。代わりに、この石について確かめられることを書きます。鉱物として何なのか、どう扱えば傷まないのか、そして気をつけたい点が二つあることです。

マラカイトは、銅を含む鉱物

マラカイトの意味と扱い方|銅の鉱物という素顔、口に入れない・削らない注意、顔料の歴史のイメージ

マラカイトは、銅を含む炭酸塩鉱物です。銅の鉱床の酸化した部分に、二次鉱物としてできます。緑色から黒緑色で半透明。細い針のような、または繊維のような結晶が集まった形で産出します。

特徴の同心円状の縞模様は、石が外へ向かって層をつくりながら成長した跡です。この模様が孔雀の羽を思わせることから、和名が付きました。「縞は銅の色の違い」という説明を見かけますが、緑色が銅によるものである一方、縞は成長の仕方によるものです。

硬度は3.5から4。モース硬度の目安では、爪が約2.5、銅貨が3.5ですから、銅貨ほどの硬さです。水晶(7)やめのうよりずっと軟らかく、鍵やほかの石とこすれるだけで傷が付きます。比重は4.05で、同じ大きさの水晶よりはっきり重く感じます。主な産地は、コンゴ民主共和国、ザンビア、ナミビア、アメリカ、メキシコ、オーストラリアなどです。

気をつけたいのは、誤飲と粉じんの二つ

マラカイトの成分である塩基性炭酸銅は、厚生労働省の職場の安全情報のページで、飲み込むと有害な物質として分類されています(急性毒性・経口の区分4)。注意書きは「飲み込まないこと」です。一方、皮膚への腐食性や刺激性、目への刺激性などは「該当なし」とされています。

  • 小さな子どもとペットから離す
    消費者庁は「3歳児の口の大きさは約4センチ。これより小さいものは口に入ります」と説明しています。ブレスレットの玉はこれより小さいので、糸が切れたときに備えて、手の届かない場所で保管してください。
  • 自分で削ったり磨いたりしない
    銅の粉じんには、職場で守るべき濃度の目安が定められていて、防じんマスクを使うことが前提になっています。紙やすりをかける、割って加工するといった作業は、家ではしないでください。
  • 身につけるぶんには
    玉として身につけ、手を洗う生活をしているなら、上の二つに当てはまりません。触ったら手を洗う、口に入れない。それで足ります。

「緑青は猛毒」は、古い誤解

銅と聞いて、緑青(ろくしょう)が猛毒だという話を思い出す人がいるかもしれません。これは誤りです。昭和59年に厚生省が「緑青は普通物」と判定していて、辞典にも、毒性はほとんどないとされる、と書かれています。

つまり「銅の石だから危ない」という書き方は当たりません。気をつけるのは、先に書いた誤飲と、削ったときの粉じんだけです。身につけること自体を怖がる必要はありません。

水・酸・熱・洗剤に弱い

マラカイトが傷む原因は、硬さよりも、化学的な弱さと多孔質であることにあります。

  • 酸に溶ける
    炭酸塩の鉱物は、たいてい薄い酸に溶けて二酸化炭素を出します。酢やクエン酸、トイレ用の洗剤などに触れさせないでください。
  • 洗浄液を吸う
    マラカイトは多孔質な石で、洗浄液を吸って変色することがあるとされています。宝石用の洗剤に浸けるのも避けてください。
  • 超音波洗浄機に入れない
    超音波洗浄機は熱を出すため、多孔質な石や軟らかい石を傷めるとされています。
  • アンモニアを使わない
    アンモニアは、マラカイトのような軟らかい石の研磨面を傷めるとされています。ガラス用洗剤に含まれていることがあります。

手入れは、乾いた柔らかい布でふくのが基本です。汗が付いたら、その日のうちにふいておきます。「汗で表面が曇る」という説明をよく見かけますが、確かめられる出典は見つかりませんでした。ただ、ふいておいて損はありません。入浴や手洗いのときは外すほうが安心です。

顔料としての歴史は、はっきりしている

マラカイトの歴史としてたどれるのは、お守りではなく、色としての使われ方です。古代エジプトでは、先王朝時代(紀元前6000年から3100年ごろ)に、砕いた粉が目の絵具として使われていました。

日本では、砕いた粉が岩絵具の「岩緑青(いわろくしょう)」として、日本画や浮世絵の緑に使われてきました。粒の大きさで色の濃淡を使い分けます。粒が大きいほど濃く、細かいほど淡くなります。花火の緑の発色剤にも使われます。

中国では、1000年ごろから、古い銅像に見られる緑のさびの風合いを出すために、マラカイトの顔料で緑を描く技法が発達しました。顔料としての役目は、19世紀の初めに合成の緑色顔料が発明されると、次第に失われていきました。

「古代エジプトやローマ時代から魔除けのお守りとして使われた」という説明は、裏が取れませんでした。確かめられるのは、目の化粧料や絵具として使われたことまでです。「目の石」という呼び名は、ここから来ている可能性があります。

模造品と、名前が似ている別のもの

融着させたガラスの層で、マラカイトの縞模様に似せた模造品を作れることが知られています。樹脂で粉を固めたものもあります。縞がはっきり規則的すぎるもの、軽すぎるものは、本物かどうか販売ページの表示で確かめてください。比重4.05の石なので、本物はずしりと重いはずです。

名前のよく似た「マラカイトグリーン」は、まったく別のものです。こちらは合成の染料で、色が似ていることから名付けられました。辞典に「日光やアルカリに弱い」と書かれているのはこの染料の性質で、鉱物のマラカイトの話ではありません。

言われている意味について

「邪気を跳ね返す」「変容の石」「ハートチャクラと共鳴する」「感情の傷やトラウマを癒す」。こうした説明は、いつ誰が言い始めたのかをたどれませんでした。とくに、心の傷が癒えるという書き方は、確かめられていないことを健康の話として語るものなので、このサイトでは書きません。

緑の濃い石を手首に着けると気分が引き締まる、という感じ方は本物です。そのうえで、この石については、扱い方を知っているかどうかで持ちの良さがはっきり変わります。酸と洗剤を避け、汗をふき、削らない。それだけ覚えておけば長く使えます。

よくある質問

Q. マラカイトの効果の口コミや体験談はありますか?

A. 当サイトでは、使った人の声や体験談を載せていません。確かめようのない話になるためです。鉱物としての性質と扱い方、歴史については、この記事で確かめられる範囲を書いています。

Q. マラカイトは毒ですか?

A. 成分の塩基性炭酸銅は、厚生労働省のページで「飲み込むと有害」に分類され、注意書きは「飲み込まないこと」です。皮膚への刺激性などは該当なしとされています。身につけるぶんには、誤飲と、削ったときの粉じんに気をつければ足ります。

Q. 「緑青は猛毒」と聞きましたが、本当ですか?

A. 誤りです。昭和59年に厚生省が「緑青は普通物」と判定しており、辞典にも毒性はほとんどないとされると書かれています。

Q. 水洗いしてもいいですか?

A. すすめられません。多孔質で洗浄液を吸って変色することがあり、酸にも溶けます。超音波洗浄機とアンモニアも避けてください。手入れは乾いた柔らかい布でふくのが基本です。

Q. マラカイトは、昔から魔除けに使われてきたのですか?

A. お守りとしての使用は裏が取れませんでした。確かめられるのは、古代エジプトで目の絵具として使われたこと、日本画の岩絵具「岩緑青」として使われてきたことです。

Q. 偽物を見分けられますか?

A. 融着させたガラスや樹脂で固めたものがあります。比重4.05で本物はずしりと重く、縞が規則的すぎるものは注意してください。確実な見分け方は販売ページの表示を確かめることです。

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