ラリマーとは|ドミニカ共和国だけで採れる青い石、色あせの本当のところと模造品

※本記事にはアフィリエイト広告が含まれています。

パワーストーン

ラリマーは、海のような淡い青に、白い模様が波のように入った石です。パワーストーンの解説では「癒やしの石」「愛と平和の石」として紹介されることが多い石です。

ここでは、この石がどこで、どうやって採れるのか、宝石学の資料から分かっていることをまとめます。とくに「日光で色があせる」という説明は、実際の試験の結果と食い違っているので、くわしく見ていきます。

ラリマーは、青いペクトライト

ラリマーとは|ドミニカ共和国だけで採れる青い石、色あせの本当のところと模造品のイメージ

ラリマーは、ペクトライトという鉱物のうち、青いものを指す呼び名です。ペクトライトはナトリウムとカルシウムを含むケイ酸塩の鉱物で、ふつうは白や灰色をしています。青いものは、世界でも限られた場所でしか見つかっていません。

アメリカ宝石学会の1989年の論文によると、産地はドミニカ共和国南西部、バラオナ州のバオルコ村近くにある鉱床です。広さは約0.15平方キロメートルほどで、変質した玄武岩の割れ目を埋める脈の中から採れます。同会の2013年の論文も、この淡い青のペクトライトはドミニカ共和国でしか見つかっていないとしています。

青い色のもとについては、説が分かれています。1989年の論文はごく微量の銅と関係があると考え、2023年の学術誌の論文はバナジウムと鉄が関わっているとしています。はっきり決まっていない、というのが正確なところです。

日光で色があせるのか

ラリマーの解説では、「日の光と熱で青があせる」という注意がよく書かれています。けれども、1989年の論文の試験では、試料に50時間を超えて光を当てても、色の変化は認められませんでした。

白っぽくなったのは、宝飾の加工で使うトーチの炎を当てたときです。細かいひびが広がって、白く見えるようになり、透明感も落ちました。一方、オーブンで長い時間加熱した試験では、変化がありませんでした。

つまり、気をつけるべきなのは、強い炎のような急な高熱です。長い期間日光に当て続けた試験の資料は見つかりませんでしたが、ふだん身につけて日に当たる程度で色がすぐにあせる、という根拠は見当たりません。

硬さと、割れにくさ

硬さは本に載っている値で4.5から5ほどです。繊維が細かくつまった質のよいものは、引っかき試験で5を少し超え、6に届くものもあったと報告されています。

粘り強さ(割れにくさ)は優れているとされます。ただし、厚さが2ミリより薄く削ったものは、薄くはがれることがあります。ペンダントの石が薄く平たいものなら、ぶつけないように気をつけてください。

手入れで気をつけること

  • 酸に触れさせない
    1989年の論文では、塩酸で分解するとされています。酸性の洗剤や、酢・柑橘の汁がついたら、すぐに水でふき取ってください。
  • 強い熱を避ける
    炎で白っぽくなることが確かめられています。修理で金属を溶接するときは、石を外してもらうよう頼んでください。
  • 洗うときは
    ぬるま湯でやさしく洗い、柔らかい布でふきます。超音波洗浄機やスチーム洗浄が使えるかについては、確かめられる資料が見つかりませんでした。使わないほうが安心です。

名前の由来と、見つかった経緯

1974年、ドミニカ共和国に来ていたアメリカの平和部隊のノーマン・リリングが、バオルコで青い石を見つけたとされています。のちにペクトライトであることが確かめられ、翌1975年には首都サントドミンゴの宝飾店に並んでいました。

ラリマーという名前を付けたのは、ミゲル・メンデスとされています。最初の書類に記された商品名は「トラベリーナ」で、1975年から「ラリマー」が使われるようになりました。発見者の娘の名前から、という説明をよく見かけますが、見つけた人と名付けた人は別だとされています。

模造品に注意

採れる場所が限られているので、模造品も出回っています。宝石学の論文で報告されているのは、セラミックで作ったもの(2013年)、染めたカルセドニー(2020年)、ガラスで作ったものです。

一方で、本物のラリマーを染めた例は確認されていません。「安いものは染めたラリマー」という説明より、「安いものは別の素材の模造品かもしれない」と考えるほうが正確です。販売ページの素材の表示と、産地がドミニカ共和国と書かれているかを確かめてください。

選ぶときに見ること

本物のラリマーには、ほかの鉱物が入り込んでいることがあります。1989年の論文は、白い方解石の粒(大きいもので2ミリほど)や、灰色のソーダ沸石が含まれる例を報告しています。ソーダ沸石の部分は、研磨した面に浅い四角いくぼみができることがあります。

  • 青の濃さと、白い模様の入り方は一つずつ違う。写真が実物の写真かを確かめる
  • 素材の表示が「ラリマー」「ペクトライト」になっているか
  • 産地の表示がドミニカ共和国になっているか
  • 石が薄く平たいものは、ぶつけにくい形の枠に留めてあるか
  • 銀の枠は黒ずむので、手入れの方法も確かめておく

「癒やし」の意味づけについて

ラリマーの意味として、癒やし、愛と平和、女性らしさ、心の浄化などが紹介されます。どれも、いつ誰が言い始めたのかをたどれず、効果を調べた研究も見つかりませんでした。

海の色を思わせる青を見て気持ちが落ち着く、という感じ方は本物です。ラリマーの場合は、採れる場所が世界で一か所しかないという事実そのものが、持つ人にとって十分に特別な話になるはずです。

例として、銀の枠にラリマーを留めたペンダントトップの販売ページです。石の大きさと色は、販売ページの写真と表示で確かめてください。

天然石 silver925 ラリマー(ペクトライト)ペンダントトップ

¥35,700 (税込)

Amazonで詳細を見る

※ 価格は投稿時点のものです。最新の価格はAmazonでご確認ください。

よくある質問

Q. ラリマーはどこで採れるのですか?

A. ドミニカ共和国南西部、バラオナ州のバオルコ村近くにある約0.15平方キロメートルの鉱床です。淡い青のペクトライトは、ドミニカ共和国でしか見つかっていません。

Q. ラリマーは日光で色があせますか?

A. アメリカ宝石学会の試験では、50時間を超えて光を当てても色の変化は認められませんでした。白っぽくなったのはトーチの炎を当てたときで、強い急な熱に注意が必要です。

Q. ラリマーは割れやすい石ですか?

A. 粘り強さは優れているとされます。ただし厚さ2ミリより薄いものは、薄くはがれることがあります。

Q. ラリマーの名前の由来は?

A. 名付けたのはミゲル・メンデスとされています。最初の商品名は「トラベリーナ」で、1975年からラリマーと呼ばれています。

Q. 偽物はありますか?

A. セラミック、染めたカルセドニー、ガラスで作った模造品が報告されています。本物のラリマーを染めた例は確認されていません。

Q. ラリマーに癒やしの効果はありますか?

A. 効果を調べた研究は見つかりませんでした。意味づけの出どころもたどれませんでした。

Q. ラリマーの手入れはどうすればいいですか?

A. ぬるま湯でやさしく洗い、柔らかい布でふいてください。塩酸で分解するとされているので、酸性の洗剤や酢・柑橘の汁は避けます。超音波洗浄機やスチームは、使えるかを確かめられる資料がないので、使わないほうが安心です。

Q. 白い粒や模様が入っているのは、偽物のしるしですか?

A. そうとは限りません。本物にも、白い方解石の粒や灰色のソーダ沸石が含まれる例が報告されています。

Q. ラリマーの青い色は何から来ているのですか?

A. 説が分かれています。1989年の論文はごく微量の銅と関係があると考え、2023年の論文はバナジウムと鉄が関わっているとしています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました